出産についてのお話をします④-無痛分娩の出産ー
こんばんは。今日も出産の当日のお話を書きたいと思います。
前回は予想外の陣痛がやってきたところまででした。
◆産院に向かう車中
父が運転、母が助手席、私が後部座席に座り、主人をピックアップするために自宅へ向かいました。その間も痛みはどんどん強くなり、話すのもしんどくなっていきます。
母がずっと手を伸ばして私の手を握ったり、腰をさすってくれましたが、あ”ぁぁーとかう”ーとか呻き声で返事するのがやっとでした。
自宅前の道路でキョロキョロしている不審者(主人)を発見し、無事にピックアップ。いよいよ産院へ!
車内で悶絶する私を見て、主人100パーヒいてます。え、大丈夫?どこが痛い?とか聞いてくるので、完全無視で四つん這いになったりぐったり横になったり、当時髪も長かったのでそれはただの貞子でした。途中から貞子と化した妻を触発しないように、主人が敬語で話しかけてきて笑、ちょっとクスっとなりました。
「お茶、飲みますか?」「腰、さすりましょうか?」「あ、黙りましょうか?」とかもうヤメテ~って思っていたら産院に到着。
私、着くまで靴も自力では履けないと思っていたのに、人間土壇場になると変な力が出るもので、スクっと車から降り、無言で歩き出しました。
◆分娩台にあがるまで
夜中なので当然産院も真っ暗で、臨時通路から入り名前を告げると、受付の方からまさかの返答が。。
「では先生に内診してもらいますので、いつも通り体重・血圧の測定をご自身でお願いしま~す」
え?この状況で体重とかいる?血圧とか測ってくれないの?うそーんΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
内心は絶望的な気持ちだったのですが、抵抗する気力もなく「はい。。。わかりました。。」と返事し、スススーとすり足でいつもの測定場所へ。
その後ろ姿の悲壮感がハンパなかった、と今でも主人に笑われます。
何とか血圧を測り終える頃に助産師さんが車いすを押しながら迎えにきてくれました。そのまま診察室へ。もう診察台にあがるのも本当にきつくて、大きな声を出したい衝動をずっとこらえていました。
先生から「もうね子宮口4cmくらい開いてるから、このまま分娩室行きましょう!」と言われて、その場で手術着に着替えることに。これがまた本当にきつくて。ただのワンピースを脱ぐだけでゼーハーしてしまい、もう今すぐに!1秒でも早く無痛にしてください!と心の中はそれだけを考えていました。この時点で確か夜中1:30くらい。
◆いよいよ分娩台へ
分娩室に入り、名前やら何やら色々と確認した後、先生から「無痛の注射をうちますが大丈夫ですか?」と聞かれます。多分少し食い気味に「はい、お願いしますっっっ!」と答えました。この時本当に痛みがMAXで、この状態で産むなんて絶対に無理😢と思いました。(自然分娩の方の痛みMAXはこんなもんじゃないと思いますが。。)
先生は初めましての方でしたが、とてもテキパキとした女医さんで、もうこの先生に私と赤ちゃんの命を預けようと覚悟を決めました。「背中を丸くして~」と言われるのですが、全然曲がりません笑。いや曲げているつもりなのですが、変な力が入っているのかまったく指示通りにできなくて、最終的に幼稚園児に話すように「エビさんのようにまぁ~るいイメージで~」と語りかけてくれたことを覚えています。エビさんって・・・。
そして何とか無痛の注射、管を通すことができ、薬が投与されると・・・
本当に痛みがスーッと消えていきました。本当にびっくりするくらい。
時間にして5分くらいかと思いますが、その頃には助産師さんと談笑できるレベルまで落ち着いていました。生還した、と心底思いました。そしてここからいよいよ出産なんだ、と違うドキドキがやってきました。
◆すんなり生まれるはずが
5分に1回ほど自動的に血圧を測ってくれる器具を腕に装着し、助産師さんがつきっきりで様子を見てくれました。お腹の張りもあまりわからないので陣痛の波はまったく感じず、どのタイミングでいきむのかも完全にお任せの状態です。
分娩台にあがってから1時間ほどで子宮口が全開となり、これはすぐ生まれちゃうかもね、なんて話していました。
結局陣痛促進剤も一切使わずに全開になるなんて、(担当の)先生!絶対火曜までもたなかったじゃーん!と思いながら、いきむ準備をしようとしていると、助産師さんと先生が何やら話を始めて、モニターを注意深く見るようになっていきます。
ん?何か今にも生まれそうだった感じなのにおかしいな・・と思ってから、結構な時間が経ちました。助産師さんが優しい声で「赤ちゃんってね、旋回して下りてくるんだけど、ちょっと今横というか違う向きにいっちゃっているみたいだから、このままもう少し待ってみよう。」と教えてくれました。
そこからひたすら待ちの時間。最初は体も少し休められるし、くらいに思っていましたが、30分、1時間と経過していくうちにどんどん不安になっていきます。
無痛の薬のおかげで痛みはまったくないのですが、することもないしベッドではないので眠ることもできず、ただひたすら赤ちゃんを信じて待つのも結構つらくなってきました。
そんなときに助産師さんが定期的に声をかけてくれて、その言葉がとても優しくて、何度も心を救われました。
結局そのまま朝を迎えてしまい、その時点で4~5時間は待ったと思います。
両親はいったん実家へ戻っていたので、主人だけ分娩室のとなりの病室をお借りして仮眠を取りながら待機してくれていました。
またまた長くなってしまったので今日はここまでにします★